奉納稽古
「夏越の祓え」の今日、初の奉納を体験した。
ところは、大阪府高石市羽衣にある、「大鳥羽衣濱神社」という神社。
両道入姫神(フタジイリヒメカミ)という聞きなれない姫神さまがご祭神という。昔は浜であっただろうという感じは境内脇の駐車場にある大降りの松が潮風に吹かれて傾斜しながらも耐えて生えていることからもイメージできる。
古式ゆかしそうな神社ではあるが、その故事来歴は全く伝えられていないという。古文書等も一切残されていないようであるが、ご神木を見ると大変立派で、かなりの歴史を持つらしいことくらいは容易に見て取れ、神々しくもある。
こうした神社で、わたし達4人は初の奉納稽古をさせていただいた。
メンバーは・・・舞:ミナルさん 謡い:さっちゃん&わたし 太鼓:りえさん
わたし達の師匠であるミナルさんは、まるで卑弥呼と見まごうばかりの美しさである。髪を結い上げている。そしてそこに深い緑の大きな葉を冠のように挿した。
そして、わたしは楽師として(?)浦安の舞の謡いを担当したのだった。
ミナルさんの舞を見ると胸が熱くなり喉が絞まってしまいそうな気がしたので、余り観ることができなかったが、きっとその姿はこの神社の名前のように、羽衣をまとう天女のようであったに違いない。イメージの中のミナルさんはまるでそのように舞っていたのだった。
昨日までの悪天候が嘘のように、今日は清々とした青空のもと、参道を拝殿に見立て外でのご奉納となったのである。
緋毛氈をひきわたし達は舞い謡った。この神社の宮司さんはご自身が宮司になってからこのかた、奉納舞を見たことがないとまで語る。
風が吹きその空間が清められた感じがした。と同時に姫神さまの嬉しそうな心持ちが伝わってくるような気がした。
その場に鎮座していただいた2体のお多福さん達も、にこにことミナルさんの舞をご覧のようであった。
この神社に訪れて、何かをお願いする方はいるにしても、このようにして姫神さまをお慰めする事態は今まで全く無かったようだ。
こじんまりとした境内、清々としたこの空間ににわかに訪れた女人集団。それはあたかも出雲のお国たちのようでもあり、また、この場を女性の力でリカバリーさせたいと願う想いの塊のようでもあった。
空を見上げればもう夏はすぐそこに着ているようでもあり、まさしく今日の「夏越の祓え」に相応しいような美しい蒼であった。
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