ホームレスという「ありよう」 市民ラジオレポーター原稿
師走の町に出てみると、たくさんの人々が、なんとなく急ぎ足になっているように感じます。
そんな中、高島屋でパートの前に、雑誌を売る男性の姿があります。
雑誌は「ビッグイシュー日本版」と言って、ホームレスの方が街頭で販売して収入を得るという、ひとつの特別な仕組みとして注目されています。
販売員がこの雑誌を一冊売ると、定価200円のうち110円が収入となり、生活を支えているということのようです。
販売員さんは、三年前に福岡から京都に移られていて、本格的にこの雑誌の販売を始めて一年半になるそうです。
販売をする上で、特に気をつけていらっしゃるのは、身なりだそうです。
高島屋デパートというブランド店の前で販売するからには、その空間に相応しい身なりが必要だと考えてとのことです。
販売に色々と工夫しても、売れ行きは日によってさまざまです。今までに一番売れたときは90冊。反対に一日8時間たっても、3冊くらいしか売れないときもあるそうです。
でも、彼はそういう日にも、めげたりはしません。
それは、売れない日があっても大丈夫なように、経済の工夫をしているので、気持ちに余裕が持てるのだそうです。
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さて、そんな彼には、目の前の風景がどんなふうに見えているのでしょうか?
お話しを伺ってみると、彼にとって、「ホームレス」というのは、状況なのではなくて、それはご自身のありよう、もしくは生き方そのものなのだと思えました。彼は再就職を目指して、今日も高島屋デパートの前で雑誌を売り続ます。
それから、今の世の中もまんざら捨てたものではないと思ったことがひとつありました。
それは阪急電車の地下通路に、寝泊りしているホームレスの方たちのために、ごく一部分の場所ですが、冬場は暖房を切らずに暖かくしてくださっているとのことでした。
町の中からホームレスの方を排除しようと、やっきになる行政がある一方で、このように人の情けを忘れない企業もあるということを知り、少しだけほっとしたような気がしました。
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